こちらのサイトでは初めましての方も多いかもしれません。
名古屋を拠点に18年女王様業を生業としていますmistressHIBIKIと申します。
現在は、名古屋で「StylishSMshowBar‘h’」(‘h‘でアッシュと読みます)という
パフォーマンスバーのオーナー兼パフォーマー、コロナ禍前は世界中をSMショーをしながら旅をするノマドでもありました。
そして今回コラムを書く機会を頂き、「正直困ったなぁ・・・・」とつぶやいたのが本音でした。
それは現在はオーナー業とパフォーマー業が主でガチなM男と久しく顔を突き合わせていないのが原因でした。。
では、なぜプレイを辞めてしまったのか??
それは今のSM産業が単につまらなく感じるようになったから。(笑)
M性感がどんどんSM寄りになり、SMがどんどん痴女や快楽系にぼやかされ、世間の風潮やSNSの普及による規制の強化なんかにも相まって私の好奇心の灯を消してしまったのか知りすぎて好奇心が薄くなったのか・・・理由は未だ明確ではありません(笑)。
とはいえ、個人的に気の合うM男性と遠慮なく&リミットなしで出来るプレイには昔よりもより興奮を感じるあたり、私の性癖は未だSMの世界にあり、未だ責めが好奇心の対象のようであります。
私をよく知るM男どもよ。安心したまえ。
会えずとも、私は未だ君たちの女王様だ((´∀`))ケラケラ
コロナ禍の価値観のリセットはSMの調教と似ている
コロナによる人類の生活や価値観のリセットは本当に突然の事だったように思います。
今までの価値観がすべて変わり、脳内がパニックを起こして、麻痺して新しい価値観に書き換えられ・・・そして人類はNEWスタンダードだとソレを受け入れ今日に至りました。
まだまだぎこちなさはありますが、少しずつ体や頭は慣れ、昔がどうだったのか忘れてしまったこともあるのではないでしょうか?。
凄く奇妙な数年だったし、ソレはまるで仮想世界というかバーチャルリアリティだったようにも感じます。。
私はこの状況をSMの調教に似てるなぁ・・と自分の脳内パニックを冷静に受け止め、そのうち、これこそが私が常に言っていた「SMとはリアルファンタジー」という時代が来た!とワクワクするようになりました。
人間の脳とは実に脆く、追い詰められてフリーズすると、勝手に再生装置が働き、追い詰められた原因の「不快」を「快」に変換しようとします。
私の調教は、その脳の仕組みを使い、「痛い」「熱い」「怖い」時に限って「暖かい」「柔らかい」「甘い声」で本来「不快」で「苦手」な事柄を「快」で「キモチイイ」事柄にノウミソを書き換えていくのが得意でした。
何が良いって、その時のM男たちの瞳孔の開ききったトロ顔が良いんです。
そしてその世界を支配する「女王様」とは、リアルな世界に生きてはいますが、実際は手の届かないホログラムのような仮想(ファンタジー)の世界に生きる2.5次元、いや3.5次元の生き物でないといけない。と思っていました。
だから、「思ったよりもずいぶんと早くその時代が来たじゃねーか」なんてほくそ笑んでたりしていました。
人生って油断できないと痛感させられた数年。
生き急いで欲張って生きてよかった。。。
コロナ前の私の生活は、年間3分の1を海外でのショーやセッションで費やす日々で、死ぬときは飛行機の中だなーなんて思うくらい多忙に暮らしていました。
時にマイナス20度の土地でラバーを着てショーをし、時に10分のショーのために9時間かけて国を渡り、雑誌の撮影で大陸を横断する・・・
本当に充実していたし、その時の人脈はコロナ禍で情報が錯乱する中、リアルな現状を教えてくれる先導人にもなっていきました。
だから、日本ではこの状況が2-3か月続くと言われていた時に1年は続くかもと覚悟を決めていたのも事実です。
実際にコロナ禍で世界がパニックになって3年目・・・
ロックダウン期間中なんかは、オンライン調教や個人ビデオの販売なんかが世界中で増えたようです。
ね、変態君達は終わりの見えない「我慢」という「不快」に耐えられなくなり、価値観の変容が起こりWEB上でも良いから!とオンライン調教を「快」として受け入れるようになったでしょう(笑)。
しかし、中身は、フェチや言葉責めが多く、そして家だと家族にバレるからと車の中で10分-15分で済ませる人が増えたようです。
そりゃ自分で鞭や蝋燭したって面白くないし、フィストは自分で出来ないし、自分で自分を縛り上げるなんてできないし、ましてや車の中。
1時間や2時間なんて必要ないことが多いですよね?
そう言ってアメリカやヨーロッパの女王様たちが苦笑いしてました。
だからプレイスタイルも状況に応じて変容していってるのがお判りでしょうか?
コロナ禍という見えない圧に上手くフィットし飼いならされていくというわけです。
「上手い調教だわね。」なんて思いながら私は多国籍の女王たちとzoomやメールで歓談し、
翌日には警察に事情を話して、実際なんの許可が追加で必要か?って聞きに行きました。
警察も苦笑いしながら「前例がないからなぁ」って本部まで確認をとってくれたりと親身になってくれました。
結果的に方法を教えてはくれましたが「前例がないこと」に対してあまり行動に移してほしくないってのが本音だったようです。
日本アルアルみたいな・・・
こういう国民性なんかも、コロナ禍ですごく再確認でき、私にとってはとても学びの多い数年でした。
今後、SMやフェティッシュの世界も変わっていくことでしょう。
今までの通常が通常でなくなる
今は、柔軟に新しいSMのあり方や女王様のスタイルなんかを見つけていく良い時期かもしれません。
かという私は、「いかに自然にSMの世界を大衆の生活に落とし込んでいくか?」が今後のテーマだったりします。
私の作ったStylishSMshowBar‘h‘は、今までSMを毛嫌いしていた方や女性の方に「個性的なエンターテイメント」としてSMショーを展開していき、スタッフ1人1人をアイドル的にキラキラさせて女性のファンを増やし、気が付いたらSMファンにさせる。ということをモットーにしてきました。
15年たった今でもそのテーマは変わっておらず、徐々にそのテーマは遂行されてるように思います。
コロナ禍でいろいろな企業や個人事業主が苦しみ、政府がいろいろな対策を打ち出して救済に当たっている中、風俗産業には一切見向きもしなかった日本政府。
税金を払い、ちゃんと届け出もしているにも関わらず「そこに居ない者」として非人扱いをされた風俗産業。
納得いかないことが沢山起こりました。
悔しい思いも沢山しました。
だからこそ、「ではどうしたらSMを一般企業としてYESをもらえるようにできるか?」
について考えるようになりました。
今の私の更なる野望は、50年100年後でも良いからSM診療科など、心療内科とリハビリ科を組み合わせたような風俗というカテゴリーから飛び出た施設が出来ることです。
昔はご法度。でも今じゃ常識。
なんてこと世間には沢山あるでしょう。
今こそ革命を起こす大チャンス。
貴方なら、どんなバーチャルリアリティーを望んでますか??
M男ってホント想像力にたけていて、長い台本や、突然始まる寸劇に答えるたびに
苦を乗り越える術を教えてもらっていた気がします。
だからM男って経営者や敏腕営業マンが多いのかもしれません。
そして、それに瞬時に応じてあげる女王様の母性と高い包容力の必要性。
それは、海を渡った向こう側でも同じ事だと感じました。
人気のある女王様は皆明るく包容力が半端ありません。
M男たちはそんな女王様に、無い尻尾を振りながら嬉しそうに冗談を言い
自分が慕っている女王様が如何に素晴らしいかを私に語ってくれました。
そしてその様子を、幼い子供を見ているよな眼差しで「しょうがないママっ子ね」って顔で顔を覗き込む女王様。
その様子に私は「SMって信頼と愛」だなってしみじみ感じていました。
今後、日本もこういう女王様が増えると良いかもしれませんね。。
だからこそ、SMを風俗というカテゴリーだけにしたくないんです。
SMは、愛と信頼を取り戻す診療内科であり、苦を乗り越え臨機応変に人生を謳歌するリハビリテーションでもあるという新しい認識を植え付けたい!
そんな野望を長引くコロナ禍の中で一人妄想をしておりました。
まだまだ収束までは時間がかかりそうですが、これも
史上初の人類集団調教
の一環だと思い、楽しんでいきたいと思っております。
=いかなる状況でも楽しめる人生を。=